金山(かなやま)さま |
霜月祭り公園の金山さま |
下本町、霜月祭り公園(平成九年建設、商工会館に併設)の片隅に金山さまの石碑があり
ますが、この金山さまは二度も移転させられております。
詰所の二階に安置されました。
まだ第一分団詰所として使用していたころ、詰所で神様をまつっていること、しかもそれ
が火の神で家屋の中にあることがなんとも不可解に感じたものでした。
詰所に安置されていた三十年以上の間、この神様の存在を知る人も少なく、近くの人たち
数人がまつるだけでした。またここを使用する消防団員でさえ何の神様だかも知らず、手を
あわせることもありませんでした。
このあたりは横道と呼ばれておりますが、大きな秋葉神社の石碑や宿屋もあり、古い街道
だったのではないかと思います。
霜月祭りにも登場する金山さまは、金山彦命(かなやまひこのみこと)(金山毘古ノ神)
といい金気など鍛冶職の守護神で、伊弉冉尊(いざなみのみこと)が火乃伽具土神
(ひのかぐつちのみこと)を苦しさのあまり嘔吐した物から生まれた(多具利に生まり坐せる
=古事記)神が金山彦神と金山姫神とされています。
伊弉冉尊は白山神社の祭神で伊邪那美命とも書き女神で、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
(伊邪那岐命)は神代七代の最終男神であります。
和田の祭りでは、最後の金剣(かなつるぎ)の舞で、
エン 金山の一のおおじの アンヤーハ 金剣 トンヤ
サー 金剣天地を分けて アンヤーハ 参らする トンヤ
と、歌い舞います。
木沢八幡社では、かす舞のことを金山祭りとも呼び、やはり一番最後の祭りですが、
舞処(まいどころ)は炉の形であること、湯飾りを手でちぎり釜をこわす所作などは、
産鉄関係の宗教行事を色濃く残しているのではないかといわれています。
金山さまがまつられていた消防団詰所 左側の階段を登ったところにまつられて いました。 1974 |
詰所2階にまつられていた金山さま |