山 2002.05.09

有名な話で、京都の嵐山の松。(林野庁の資料参照しながら)

京都の嵐山は、平安時代からアカマツ林の美しさで有名でした。
昭和初期、この美しいアカマツ林を守る為に風致林に指定されました。
木の伐採も、落葉の採取も、土石の採取も禁止され、今で言う保護の状態になりました。

大阪営林局は、これではマツ林が維持できないとして、林の施業を検討したのですが、
戦争が始まり、施業も思うようにならないままになってしまいました。
終戦後は、風致林と言う言葉だけが残り、手をつける事も無く完全保護状態が続きました。

そして今、嵐山は紅葉の美しい広葉樹林に変わりました。

良く言われる言葉に、「山は、人が入らないと荒れてしまう。」と言うのが有ります。
それは当然、人間側からの言葉ですが、
日本人が長い間、山に暮しの糧を委ねて来たからこその言葉だと思います。

自然界では、植物も歳をおうごとに変化して行きます。
針葉樹はやがて紅葉樹にとって変わられて行きます。
嵐山の話ですが、きれいなアカマツ林を残す為には、それまでと同じように、
人が入り、マキの木を刈り、落葉を集めるようなことが必要だったのでしょう。
自然をありのままに残し、自然の変化をそのまま受け入れて行くのであれば、
完全保護が良いのでしょう。
針葉樹林が広葉樹林に変わりやがて立ち枯れて、そしてまた新しい木が育ち出す。

何を守るのかを決めておかないと、結果は違うものになります。
平安の時代から続く美しいマツ林を守りたいのか、
移り行く自然をそのまま観て行くのか、、、、

多くの杉、ひのきの林が全国に有ります。
手入れも不十分な林が多いです。一時期の植林行政のなごりですが、花粉症の原因として悪者扱いです。
当然、このまま手入れしなければやがては紅葉樹にとって変わられて行くのでしょうが、
中途半端な手入れをしている為に、 時間はずいぶん掛ると思います。
個人的に思うのは、
せっかく植えた木ですから、きちんと育てて、きちんと伐採して、きちんと利用して、
新しい木を計画的に植えて行くのが良いと思うのです。

牛肉のように、材木もなっています。
ブランド桧、ブランド杉は活気が有りますが、ただの和材は外国材に押されてしまって、
山を育てる人が少なくなってしまいました。

とりとめも無く一言。