職人的パソコンとOA学
少しでも参考になれば幸いです

改訂:2003/08/16

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年齢とパソコン
イメージ的に高齢の職人さん。一般的に高齢が故にパソコンが苦手と思われがちでありますが、私の個人ページのリンクには高齢の方もいらっしゃいます。Webページを開設して趣味を豊かにしております。年齢によりパソコンが使えないなんてとんでもない誤解でしょう。もっとも年齢により物覚えが悪くはなっているかもしれませんが(^^; 逆に、職人業者の若い者の方がパソコンに触れる機会が少なく、それ以上にやりたいことが多々あるようですので、パソコンを使うとしても更に先となることでしょう。ネットワーク社会が進むにつれ危機感を持ってしまいます。
IT講習会
現在行なわれている政府促進のIT講習会などに行っても、主にインターネットメール、ブラウザソフトによるWebページ閲覧などを教えているようですが、これでは購入した(する)パソコンを何に使ってよいのやらわからないでしょう。私の手元にも「IT講習(講師用)」なるものがありました。民間で行なっていたパソコン講習では一番最後に教えていたことがIT講習の主になってます。まずは表計算、ワープロと覚えていった方が実務に活かす近道でしょう。講習会参加には内容を見極めて参加するようにした方がいいと思われます。
パソコンでFAX
私は、10年以上前のDOS(Windows以前のオペレーティングシステム)の時代から、FAXをパソコンで送っていました。それが私にとって楽だったからにほかなりません。例えば、内容などの発注書は作ってある決まった書式に書き込むだけ、それをアドレス帳から選択して送信作業をするだけです。それだけの操作で、宛先など入った送付状ができ、発注書が送信できてしまいます。発注書には必要事項の書式として、サイズや数量などの項目を設けてあるので、特殊物発注時以外見落としはありません。しかし、受け取った業者はそうは思わなかったようです(笑)ワープロ専用機で文書を作り、印刷して、それをFAX機で送信していると思われてたようです。「なぜこんなめんどくさいことを…」を言われましたが、「楽なんです」としか答えようがありません。アドレス帳などは当時のものをコンバートして現在に至ってます。現在も何ら変わらないことをしています。
デジタルカメラ
土木工事では現場に黒板を立て現場状況を撮影している風景をよく見ます。建築ではほとんど見かけませんね。施工責任の大工さんや工務店の方が、出来上がってから撮影するぐらいでしょうか。大工さんの事務所などには、6つ切り、4つ切りにプリントした写真が飾られております。そのような場合には300万画素クラス以上、できれば高画質のデジタルカメラが欲しいところです。では、工事途中の職人さんはといえば、部分部分を撮影するか、自分の工事全体がわかる写真を撮影するかでしょう。200万画素程度あれば充分でしょう。はっきり言って何でもいいんです、どんな現場でどのような工事をしたかがわかれば。
当所では手掛けを指定されたり、場合によっては「これと同じ物」という注文がきます。カタログなど決まったものであればいいのですが、増築などの場合、古い物に合わせたりしなくてはなりません。手掛けなどは撮影すればいいのですが、障子の組子の体裁などを合わせるためには、そのものの採寸と全体の撮影をしておきます。デジタルカメラ持参の以前は、全体は脳裏に焼き付けてくるだけでした。忙しい仕事が目白押しだと忘れてしまいます(^^;
何も無理して使う必要はありません、使えるところから使えばいいでしょう。木工道具と違い必要不可欠なものでは無いのですから。無理して使えば便利が不便になってしまいがちです。便利に使えるようになると必要な物へと変化していきます。撮影現場で確認でき、昨今のプリンタで印刷すれば銀塩写真と変わりません。10年プリント?色あせたら印刷し直せばいいだけのことです。撮影された元画像だけはきちんと保存しておくことが好ましいと思います。
仕事での使い道が見つからなければ趣味を優先しましょう。その方が高いカメラにはなりそうですが(笑)
コピー機 記:2003/01/01 追記01/02
ここ2〜3年でやっと職人の家庭にもFAXが当たり前となってきたようです。まだ電話番号と共有で、応答する人によっては受信できないところもあるようです(とても夜中には送れない)。ましてや当時自営業の職人の自宅にコピー機があるなんて皆無に近いものでした。
個人営業の当所にコピー機を入れたのはFAX以前の15年以上も前のことです。大手工務店にしか置いてないようなA3版コピー機です(高かったぁ)。それ以後、請負い先からいただく図面をコピーして採寸するようになりました。50〜200%拡大縮小できる物を選んだので自由度は拡がっていました。請負い先からいただいた図面は日付を入れてそのまま保管します。コピーした図面で打ち合わせをして、必要事項は黄色のペンで書き込んでいきます(黄色だとコピーで写らない)。その図面を元に見積書を作ります。採寸には適に拡大したコピー図面を持って行き、採寸寸法は直接図面に書き込みます。仕事が終われば完了日を書込、その図面を保管しておきます。ガラスの寸法なども書き込んでおきます。
この図面1枚の保管で寸法と間取りがわかります。きちんと書き込んでおけば、数年経てから夏障子が欲しいとかガラスが割れてしまったなどにも応対できるようになります。もちろん数年も経てば採寸時と寸法も変わってきますので現場確認は必要です。納期が忙しくてガラス寸法を控え忘れたりすることもあり、まだまだ改善の余地はあるのですが。ガラス寸法などは大判の付箋に控えるようにして、その付箋を図面に貼って保管するようにしました。
現在は、パーソナルページで確認できますが、プリンタ機能内蔵のコピー機となっています。プリントアウトもコピーもA3、A4、B4、B5用紙は4段のトレイから自動選択でとても便利です。

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