西洋梨のポイント

・追熟
果物は本来、樹の上で熟したものが一番美味しいとされていますが、西洋梨は木に成っているときは熟してくれないのです。 木から離して初めて成熟を始めます。このため、西洋梨は未熟の青いうちに摘んで追熟をさせることが必要となります。
青いうちにとって追熟させるのですが、青いうちならいつでもよいのではなく、数日の違いで早すぎても遅すぎても追熟がうまくいきません。 最適期に収穫しないと、肉質が悪く香りが少ないだけでなく、果肉褐変などの障害も起きます。日数も微妙で、その判断はかなり難しいです。
さらに収穫時期だけでもかなりの問題なのですが、収穫後の追熟温度が最も重要な問題です。
西洋梨は収穫後1〜2週間は4℃ほどで冷蔵し、その後20℃ほどで追熟させるのが、腐敗も少なく、外観・品質共に最良です。 しかし、20℃で追熟するといっても、その温度が30℃を超えてしまうと追熟は行われないのです。30℃以上の温度に当てると追熟障害を起こして果皮も色づかず、肉質もザラザラで、独特の芳香も発しなくなります。
このように西洋梨は収穫後の温度に影響を受けます。産地からの運送途中等で放置されているときに、追熟障害が起こる可能性もあります。

・西洋梨の保存と食べ頃
室温(20度位)に数日置き、果皮の色が全体に黄色く変わってきた頃、香りが強くなってきた頃に冷蔵庫で冷やしてお召し上がりください。 手にしっとりとなじみ、お尻の部分をそっと押して柔かく感じられたときが食べ頃です。

・西洋梨の食べ方
○切り方
西洋梨は、櫛型に切って食べます。
くり抜きがある場合は、皮つきのまま二等分にして、芯の部分をくり抜いてからさらに半分に切り、皮をむきます。
くり抜きがないときは包丁で芯の部分をとり、皮をむきます。
色が変わりやすく、また果肉が柔かいので、全部皮をむいてから切るより、切ってから皮をむく方をお勧めします。

○洋梨とチーズで簡単なオードブル
西洋梨を5ミリくらいにスライスして、カマンベールなどのチーズにはさみます。生ハム添えもOK。