飯田地方で最も古くから在る珈琲屋さんです。現在の店主は三代目とのことですが、先代店主様が中国に行っておられたかたで、風水学をかじったとか仰り、お店のつくりも風水に基づいて建てたのだと、世に風水という言葉が溢れるより十五年以上前に聞いたことを記憶しています。洋風の建物ですが、風水の力のためでしょうか、流石に景色の中に綺麗に溶け込んでおり、またお店の周囲が店主自ら植えた木々に囲まれたお庭になっていて、そこにたどり着いただけで満足できてしまうお店です。
店内は「懐かしさの漂う欧風」に装飾されているのですが、なぜか三国志に名高い「関羽」の木像があり、かの店主に聞いた所によると「中国では商人は「正直」を最も重んじる故「正直廉直」な関羽は商人の守り神として信仰を集めている。それでこの店にも置いてある」とのことでした。外にも清朝皇室の愛新覚羅傳傑之書なるものや、文化刺繍も飾られており、中国文化の薫も漂うなんともいえない空間になっております。お勧めは「十字屋ブレンド」と「出湯珈琲」です。古き良き珈琲です。
かれこれもう二十年以上通っておりますが、いつも行って良かったと思えるのだから凄い事です。世にも稀な「温泉付きの喫茶店」としても名高いです。昼神温泉郷の奥まった所にあり、観光客の方が多く訪れるお店です。
以下は、お店様のご好意で転載許可をいただいた「十字屋可否茶館」様のパンフレットです。
現三代目店主様が季節ごとに作り変えるとの事で、冬バージョンであります。↓
