(七) 御射山祭り(みさやままつり)
八月二十六日、二十七日の両日が例祭日です。
近年は八月の最終土曜、日曜の両日盛大に祭典が行われております。
諏訪高原の一角に御射山があり、この山の遺趾から、祭祀用の土器などが数多く、
採掘されました。
これが一躍有名になり、この祭りを御射山祭りと呼んでいるといわれます。
この祭りが遠山谷に、伝わったのは、諏訪信仰が中央構造線を南下したことと、
当谷に、それを受け入れる風土があったからでした。
諏訪地方で行われている御射山祭りは、御射山の神職によって、
青萱(あおがや)の穂で葺いた仮屋に神殿を設けて諏訪大社の神霊(神様)を
おむかえし、巻き狩り(まきがり 四方をとりまいて、えものを追いこんでとる狩り)鹿撃ちなど
をしながら武芸を催し、とれた獲物を神殿に供えて災難厄除、五穀豊穣を祈願する祭りで、
穂屋(ほや)祭りとも呼ばれています。
遠山谷で行われているこの祭りは、祭事の指向(ある方向をめざして進むこと)には変わりありませんが、
やや異なったところがあります。
明治初期から、村社で二日間にわたって祭事を行なうようになりましたが、初日は、 神事のあと、
篤信者が、それぞれの願いごとをこめた煙火を奉納し、氏子は御神輿(おみこし)をかついで神社に
参拝するようになりました。
翌日は神事のあと、芸を奉納し、神様に感謝をささげながら、氏子の慰安と交流を深める祭りと
なっています。
御射山祭り
御射山祭り