(6)一の湯

 
神様を湯の上にお迎えして、1回目のお湯をご馳走します。
 湯木を両手に1本ずつ十二人の弥宜(閏う年は十三人)と、
氏子たちが釜の囲りに並んで、神楽に合わせて、湯木を湯の中に入れて、
湯の雫を神々に捧げます。この時の舞を、「姫舞」と呼びます。
神楽は十六行で、「もと」「うら」の順序で唱えます。
 火ぶせのあと、神別にわかれた弥宜たちは、神名帳を手に持って、
その神々に湯を差しあげます。このときは太鼓は打ちません。

 
 全国の神、村の中の神、ひとり残らず湯を神に差しあげたあと、
神清
(かみきよめ)の式をします。
 神清めの式は、湯を七度に汲みあげ、それを一度にあけて、再び七度に汲みあげて、
本殿からはじめて、祭殿全部と、庭の神々にも残らず、神楽に合せて、繰りかえし唱えて、
湯を差しあげます。

・姫舞の図解 ( )内は順序を示す。

姫舞は湯バヤシともよび、一の湯だけでなく、二の湯、神子の湯、鎮めの湯の時にも舞う。

(1)
@湯木を両手に持って、
(2)
@左足で前にふみ出し、上体を前にかがめ、湯の前に出し、(1)のようになる。
A二回、くりかえす。
(3)
@(1)の姿勢より軽く右横に左右をふみ出す。
(4)
@左足を横に出す。
(5)
@足を左側にまわしながら、裏をむく。
(6)
@左足をひきつけて、右足につける。
(7)
@裏向きのまま、左足を図の如く横に出す。
(8)
@右足をひきつける。
(9)
@裏向きのまま、右足を半歩だし、
(10)
@右足を中心にして、上体を図の如くまわしながら左足を、湯の前に出し(2)のようになる。


(7)下堂祓いへ