漬物のシーズン到来

2004 漬物のシーズンが到来しました。飯田地方 我が家だけなのかも知れませんがお葉漬けと言えばカブナの漬物です。11月頃からTVやラジオでお菜洗いが始まったというニュースが流れます。北信地方では有名な野沢菜の収穫のことですが 飯田地方では源助カブナ(飯田カブナ)のことです。このカブ菜 野沢菜のようにズイを食べるので無く葉っぱまで食べます。12月まで漬け込みを待つのは霜にあたってやわらかくなるのを待っているからです。わがやのお葉漬けの作業を追ってみました。
数日後には 美味しい漬物の出来上がりとなります。

源助カブ菜は9月 長姫神社(ごさんれい様)のお祭りを待って種蒔をします。長年の経験からこれ以上早く蒔くと病気に 遅れると伸びが悪いと言われていますが ここ数年の温暖化の気温でこれまでとは少し違ってきているようです
収穫の開始です。今年は雨も多く病気を心配しましたがまあまあのでき 種は僅か蒔いただけでしだが 我が家の漬ける量30`ほどを収穫してもまだたくさん残ってしまっています。女性部の直売にでも出荷をとおもっているようです。
お菜洗いが始まりました。以前は外で水を張った桶で洗っていましたが TVのニュース野沢温泉のお菜洗いを見るようになって 冷たい水のお菜洗いは 大変だと思うようになったのか 以前より漬け込む量が少なくなったのか 炊事場に持ち込んで お湯を張った流しでの お菜洗いとなりました。
洗い終えた カブ菜は水切りのため一晩 このように籠ろじの上に置かれます。養蚕農家だった我が家ではこのように水を切っています。いよいよあす漬け込みとなります。
カブナは5cm程に切ります。我が家では昔は長漬けと切漬けの2種類漬けていたが最近は切漬けのみとなった。切りはじめると カブナ特有の青臭い と言っても 悪い臭いでなく 漬物になるんだという懐かしくて良い匂いがします。
漬け込みの開始です。桶を35度の焼酎で拭きその後切ったカブナと塩 砂糖 ダシ粉 野沢菜漬けの素 を振りかけます。その作業を何回か繰り返して桶一杯にし その上から 梅酒をかけて漬け込みの終了です。この梅酒が我が家のお葉漬けの隠し味なのでしょう。その後 漬物石は重たいものから水が上がってきたら軽い石に変え漬かれば完成 食卓に上ります。昔は木の桶でしたので漬けるまでが大変 箍の緩んだのを直したり水をしばらく前から漬けてもおらない様にしたりそんな準備の後沢山の量の漬物をしました。
先日漬けたお葉漬けは 今日から我が家の食卓に上りました。昔からの味のマンマです。近年は若い皆さんにはあまり好まれていないようですが 冬期間の野菜不足を補う為の漬物は 忘れられない味です。

漬物のおもいで

我が家ではこのように12月になると漬物をします。
昔は沢山の量の漬物をしました。
私は 長漬けの べっ甲色に変わった漬物が好きでした。
沢山の量漬けるので春先には酸くなってしまいます。
その漬物を細かく切って擂った生姜をかけ熱いご飯にのせて食べたり
もう少し 酸っぱくなると 油で炒めたり
そんな思い出が お葉漬けにはあります。

田舎の寒い気候の中で漬けたお葉漬け
炬燵を囲んでお茶受けの漬物をつつく。そんなのんびりした時代が 
懐かしいですねー