お客様とのアクセス、そのメリットとデメリット
近年、新築よりも増改築の占める割合いが増えています。
お客様が、工務店や住宅メーカーに「木製建具は自前で用意」する旨を伝えていただければ、私どもも、直接屋主となる最終消費者のお客様と話のできる機会が増えます。
メリットとしては、中間マージンを省くことが出来るということ、つまり、商品単価が間違いなく安いです。同じ単価を出すつもりならば、間違いなく良いものができます。そしてお客様の好みに合わせられる要素が増します。逆に、デメリットとしては、トータル管理が出来ないために、お客様がご自分で私たちと連絡を取り打ち合わせをしなければならないということです。
採寸ができるようになりました。取付ができるようになりました。お支払いができます。これらの労力と時間を惜しまなければ、襖紙や合板の色、金物などもお好みのものを指定できます。

値段表示がなぜできないのか?
写真・カタログなどでは、詳細部がわからずお客様との行き違いを恐れるためです。そしてそれぞれの事業所ので、仕入れ金額、仕入れ品目もまちまち、かける手間も様々だからです。
同じ使用材でも、例えば1石
(こく)3万円仕入れのところもあれば、その倍以上での仕入れのところもあります。建具に取り付けられる金物も様々です。多少の出来をよしとするか、細部まで手を抜かないかで手間暇もかなり違います。それらは全て仕上りの出来と単価に跳ね返ります。
一言でいえば、それなりの品はそれなりに安い、いいものを望めばそれなりに高価になるということです。なかなか口先で言う「いいものを安く」とはいかないのが現実です。

職人の道具
ホームセンターなどで取り扱っている道具と、職人さんの使っている道具では値段の桁が違っております。私の使っているカンナも2.5万から5万ぐらいのものです。ホームセンターでは数千円で売ってますね。例えば、板金屋さんから仕事に使えないと言われた板金バサミをもらってきても、かなり切れます。しかもその切れ味は持続します。ホームセンターなどのものは最初は切れますが、すぐに切れなくなってしまいます。そして職人の使う道具は狂いません。木製の鉋台などは狂いますがきれいに直せます。数千円のものは台がダメなのでいくら直してもすぐに狂ってしまいます。(と言うよりも正確に直せない) 鉋台が正確なればこそきれいに材料が削れるわけです。そのため道具の良さが仕事にも反映されるのです。
いいものを造るため、職人の使う道具は高いわけです。

四方山話は「新介ホームページ」にも記載があります。

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