女紋

 地方によってその内容に様々な違いがあるようですが、要約すると「嫁いでゆく際に持って行く女性の紋章」であるようです。
 家紋研究の第一人者であらせられる丹羽基次先生の「家紋大図鑑」(秋田書店)の解説に
 『紋は家の印であるが、女子にははじめ紋がなかった。しかし、江戸時代には、女子のなかで、とくに家の定紋とは異なった女子紋をつくったものがあった。自家の紋のなかには、兜や剣や矢羽のように女子には似つかわしくない紋がある。そこで、武家の子女が嫁にゆくときは、女子のふさわしい替紋をつけてやる。在来の紋ですますこともあったし、新紋をつくる場合もあったろう。剣かたばみの家では、剣をカットし、やさしい、かたばみだけにしたり、それぞれ工夫した。』
 
 とあります。かわいらしい紋、優しい紋のバリエーションが江戸時代に生まれた事の背景にはこの「女紋」があると言えます。


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