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展示会
初挑戦であった割には自分的には良かったと感じております。写真は誘ってくれた親友のカメラマンHI-LOG先生(感謝であります)。飯田・下伊那と、田原市や三河・美濃・尾張の作家の方々の様々な作品にふれて、改めて作り手魂の炎に油を注いできました。
これまで飯田の外に自分の作品を出したことが無かったのですが、これからはある程度は外向けの発信もしていかなければ行けないと感じた次第であります。
参照「Imagination Factory Exhivition」
展示会に挑戦します。
縁あってイマジネーションファクトリーと言う地元のクリエーターの集まりの展示会に水引作品を出すことになりました。場所は江戸時代の真の学者にして為政者「渡辺崋山」先生ゆかりの地愛知県田原市でありまして、展示のために今度初めて行く予定であります。
テーマは環境ということで、テーマに即した縁起物を幾つか、新作も作っての挑戦であります。自分の代ではお店以外の場での展示はほぼ初めてのことなのでここ数日悩みっぱなしです。田原市近隣の方々で興味のある方是非見てあげてください。参照「−第4回 イマジネーション ファクトリー エキシビジョン−」
永楽通宝

仙石様の限定家紋に近い御紋章であり、今のところ注文は仙石様からのみであります。二年か三年に一枚ほどであります。
近年大名仙石家の初代の方が漫画となり、非常な好評を博したのでありますが、相変わらず実際に見た方は「このような家紋があったとは知らなかった」と仰ります。ですが、皆その姿の美しさと、深い謂れに感動されます。
織田信長公ゆかりの、「楽市楽座」という誰でも知っている歴史用語とも繋がりの深い家紋であります。
招き猫作成中

頭と手、そして胴から尻尾まで、五本一揃いの水引を結んで細工したもので、時々最後まではさみの出番が無いままで完成する文字通りの究極設計です。後は鈴などの付属パーツの選定と詰めだけかなぁというくらいです。
猫には沢山の思い出があります。六メートルの竜を作っていた最中に最愛の猫を交通事故で無くしたことがショックで、以来猫を飼おうという気持ちになれないままで生きています。
時として動物や植物のほうが人間より気高いことがあると思います。神聖なものを感じたときにそのことを丁寧に記憶するよう心がけております。
水引招き猫には自分の経験した猫と言う存在の神秘と気高さを込めて作成しております。
水引細工のうさぎです
私の水引兎は千五百円で販売しておりますが、四万円の水引兎がはねるのとびらに出ておりました(当然存じておりましたが・・・)。負けてるつもりは全く無いのでありますが、何しろ自分は自分が事実上の初代!初代で当代なので評価も何も全てこれから先の物であります

私の自信作の一つ「水引うさぎみずこころ式」です。
水引の基本の定寸「三尺」をほぼ使いきり、耳の先から尻尾まで総て一つながりの構造で、三つの異なった結びが連続して形成されています。
見てから作るのはやってる人なら当たり前に出来るでしょうが、何も見ないで作ったことが一番肝心です。これは自分の娘が生まれたときに思い立って、娘が自分の干支を覚え、自分の干支であるうさぎを作って欲しいと自分に言った日に形になった作品です。約三年かけての作品です。当然無断で真似しないでください。
「追加で部品を継ぎ足すこと無しで、最後の仕上げ工程以外にはハサミの出番は無し」という工程で完成する細工を、自分では勝手に「究極設計」なぞと呼んでおります。構造・素材の性質からして後どれくらいこの「究極設計」で作られる細工が残されているかわかりませんが、そう多くはないと思います。ですから、なるべく全部自分がやり尽くしたいと思っております。
家紋も得意ですが、結びも得意であります。自分にとっては水引家紋と水引結びの細工の間に隔ては無いです。何れも指先で水引と対話をしながら形作る細工であります。
今日の家紋 州浜・須浜
大雨警報が出るほどの雨降りであります。霧が立ち昇る天気で、激しく振ったかと思えば不意に晴れ間も覗くという、梅雨前の独特のものであります。
子供のころ、前衛芸術家を父に持つ友達がいて、良く一緒に遊んだのですが、この季節に雨が降ると「晴れたら河原に行こう」というので、連れ立って雨上がりの河原、伊那谷の本流である天竜川の河原に行ったものでした。
雨上がりの河原は洗い上げられたピカピカの石と、真新しさを感じさせる流木や漂着物!?がまっさらに光って足跡一つない砂地に散らばったそれはとても美しく、また新鮮な気持ちになれる特殊な時間・空間でした。
芸術家さんは「ウオー」と喜びの叫びを上げつつ石を積み上げ、木を積み上げては誰のためでもない自分のための作品をつくり、自分立ちも真似して石を積み上げ流木を積み上げては思いのままに真新しい大地を自分の天地として楽しみました。
特に愉しかったのは、誰にも邪魔されず誰にも気兼ねせずにすむ中州で遊ぶことでした。白砂青松の中で、丸きりの無邪気な一人間でいられた愉しい記憶です。
真新しい砂の嶋、松が生えはじまったばかりの地面を紋章かした物が「州浜・須浜」紋です。
きっとまっさらな未来への願いが込められた紋章なのだと思います。
今年は、丁度自分の「州浜の元体験の月」に州浜紋の本場常陸の国のお客様をお迎えすることができ、何か不思議な縁を感じております。
ロカイユ・ロココ・防波堤の歌・kingcrimsonのislands、色々なイメージを込めて州浜をお作りしております。
ナンジャモンジャ

今年もナンジャモンジャの花が咲き、大勢の御客様から「あの花は何の木の花」と尋ねられました。
文字通り「ナンジャ?」と首を傾げてしまう不思議な咲き方をする不思議な形の花。その花の咲き誇った様はあるお客様曰く「まるで雪を被った様な・・」という表現がおそらく一番ぴったりな形容でしょうか?とにかく不思議な花です。
お店の駐車場の隅にあるナンジャモンジャは、五月下旬の隠れた名物で、花が咲いている間中その質問をされます。飯田の地には、弘法大使の杖が気になったと伝わる樹齢が百年ともにひゃう念ともいわれるナンジャモンジャがあるのですが、大きすぎて却ってナンジャモンジャらしさが実感できないほどの大木です。
水引で作ってみようとも思ったりするのですが、やって見ると「まだ10年早い・・・かなぁ・・・」というできの物しか出来ず、であります。修行には終わりが無いので有ります。
今日の家紋 結い柴
全国の白鳥様・犬養様・柴田様ほか結い柴紋を用いております方々、只今水心結い柴を作りたい気持ちであります。
結い柴紋は大変に希少な紋章でありますが、私どもにとっては幾度か注文を受けてお作りさせていただいております愛着のある紋章でありますので、必ず美しくお作り出来ます。
本日より一週間以内に限り、水心の別サイトにて底値の30000円にて先着三名様の注文を承ります。メールにてお問合せください。なるべくは画像付でお願いいたします。納期は四十日程度であります。
一本目
どの一本も最初の一本目と心得て細工をする。家紋額のような貼り合わせの水引細工での心得であります。
最初の一本目は、色々な意味で肝心かなめでありまして、その日その日で湿度・温度などによって水引のその日の調子が変ってくる、その調子を指先で確かめるのも最初の一本目であります。
水引そのものが気難しい素材でありまして、どんな季節に製造されたか?で微妙にリアクションが違い、さらに湿度によってやわらかさ・しなやかさが変り(糊が湿気を吸ってやわらかくなる事などが原因)、鋏に対しての反応や、断面のヨリの反りも変ります。
とにもかくにも素材に従う心が大事で、こちらがへりくだり、伺いを立てる事から始まりです。
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