古式結びと水引小物
水引の基本結び以外で、今日ではその正しい用い方、正しい結び方がほぼ伝わってない結びが存在します。私はそれらを便宜上「古式結び」と呼んでおりますが、家元制度によって支えられていた頃の水引では、こちらが本流であったことでしょう。今日伝わっております古式結びは、「中出京子」先生の著書等でその姿かたちを知ることが出来ますが、結びの手順等は、中出先生に実際に伺ってみないことには知りようが無いです。
ですから、私も古式の結びは、写真を見ての見よう見まねで格好を真似することは出来ますが、きちんと結べるとは申し上げられません。
私どもは、内職上がりでありまして、手順等はみな口伝で伝わってきたもの、手から手に、目から目でありまして、文章になっておらず、また格式も無く、ただ、求められて作るべきと言われる物を作り続けてきた流れの続きであります。しかしながらに、気持ちのこめ方、素材への思い遣りや敬いの姿勢はしっかりと仕込まれますので、それなりの誇りと自負があります。
どのような注文にも答えてきた間には、アイデアや技術に行き詰まり、壁にあたったこともしょっちゅうでありましたが、そういうときに、謎解きのような、正確な手順を知らない古式結びに取り組むと、なぜか突破口となる新しいアイデアや、技術が出てくると言う経験がありまして、これもまた、歴史への敬意の成せることかなと、考えております。
一応手順等が伝わっており、今日も割合と使用されている古式結びを紹介します
鶴の丸結び
家紋の鶴の丸と似ています。
亀の丸結び
家紋の亀の丸と似ています。

ふくらすずめ
名称の由来等不明であります。また激ムズな結びで綺麗に結ぶのは相当困難です。
これらを仕事で結ぶことは、様々な要因から滅多にありません。
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