竹結び  竹は「植物の君子」
 
 竹は良くしなり、折れ難く、また一面素直で真直ぐな性質であります。また姿が気高く、冬にもその青々とした色艶を失うことが無いため、一種特別な植物と考えられ、中国において「欄・菊・牡丹」等とともに「四君子」と並び称されました。
 また日本においても「梅・松」と共に最も目出度い植物として親しまれてきております。
 竹は、どちらかと言うと熱帯性の植物だそうで、東南アジア・中央アフリカなどでは熱帯雨林を形成する植物の一つに数えられ、象の食べ物だったりするそうです。
 節があり、中空であるその造形から容器、そして「楽器」の材料として、特にアジア・アフリカ地域で用いられ、様々な人々の「心の音」を奏でてきた植物でもあります。
 日本では特に冬、雪にも枯れず、雪の重みに耐えてしなっている姿などが興を誘うものとされ、正月飾りの門松で親しまれていますが、欧州世界の人々にとって最も「エキゾチック」な植物であると言われています。


 結びとしての竹結びは「ねじれ」がポイントで、「きれいにねじる」というパラドックス的な技術を要する結びで、なかなかきれいに結べず、七本以上で結ぼうとしても最初はまず不可能な難しい結びであります。
 竹結びで作ってみた竹のけはい


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