(4)ふみならしの舞

 
この舞は、一年ぶりにお迎えする神様の安全のために、このお宮の根太(ねだ)は腐っていないかなどを
確かめるため、あらかじめ、ふみかためておく意味の舞です。
 この舞の形式は、かまどの周囲を回る回数と、採物(
とりもの 扇、鈴、剣)が、それぞれの場合によっ
てちがいますが、五、下堂祓い、九、祝儀の舞、十五、ひいなおろし、十六、金剣の舞と、全く同じです。


 ふみならしの舞図解 ( )内は順番を示す

(1) 前に扇と鈴がある。跪座の姿勢で、みそぎの言葉を言う。
(2) 扇と鈴を持って、三回いただく。
(3) 左手に扇子(とじて)右手に鈴をもって左右に開き、鈴をふりながら(三回)
1左足を出し(立ひざ)
2右足を出し( 〃 )
3左足を出す( 〃 )
(4) 足はほぼ60度位にひらき左右平らに手を開き、湯釜を見る。
(5) 振りこみの姿勢。扇子、鈴をもった手を左後方にひきながら、
左足を少しまげてあげる。
(6) ひいた左足を正面に出し、上体を前にかがめ、湯の上まで、扇と鈴をつき出す。
いただく程度にもつ。
(7) 左足をひいて、体を右にむけながら、半歩程度右にふみ出す。
扇と鈴をもった手は、かた巾より、ややせまい程度に開いて、
いただく程度に体をかがめ次に向きを変える時は鈴をふりながら、
もとに戻る。
(8) 次にひいた左足を(イ)から(ロ)に出して前をむき右足(ハ)
(ニ)
にふみ出し前と同じ動作をする。
(9) 右足を右に開き、体を後にまわしながら左足を出し、
そうら(かけ出せ)の姿勢になる。
(10) 右足を前に出し、鈴は斜上に出し(天)扇は腰にとる。
(11) 天に鈴、地に扇をもって右足からふみ出し、足をつけて、図の型とする。
(12) (10)の軽くつけた左足を(11)に出し、体を外にまわしながら、
(9)の右足を、(12)の位置につける。
(13) 左足をまわしながら、(13)の位置とし、体を内にむけながら、
(13)
左足を(14)の位置に出す。
(14) 図のように右まわり、(時計の如く)しながら
(15) (17)の右足をふんばり、(18)の左足を軽く(20)のつま先をつける。
つま先だけつく。
(16) (20)の軽くつけた左足を(21)に出し、体を外に回しながら、
(19)
の右足を、(22)の位置につける。
(12)図と同じ舞。
(17) (21)の左足を(23)にふみ出し、(22)の右足を外にまわしながら、
(24)の位置にもってくる。
扇が天となる。
鈴が地となる。
(18) (23)の左足を内出し、体を湯にかがめる。
(19) 出した(25)の左足を引く同時に、体を起こし両手を左右に開き、
湯を見る。

(5) 湯開きの式へ