創作 遠山の民話
はじめに
民話には、郷土に生きた人々の生活感情(夢・願い・知恵・ユーモア・信仰など)がこめられています。
また、民話の持つ、独特の語り口詞−やわらかく、暖かい−には、何とも言えない良さ、魅力を感じます。
ここ遠山にも、たくさんの民話や伝説が残されており、それらを取材し、自分なりにまとめてみようと
試みたのがこの「民話集」なのです。もちろん、数多くのものは既にまとめられていましたが、その中の
ほとんどが「伝説」の形をとっており、「語り」のものはごくわずかでした。ですから、身近な人々に話
しを聞いたり、「伝説」をもとにしながら、中学生らしい創造性をそこに吹き込み、「語り」の口調で郷
土遠山の民話をまとめてみようとしたわけです。
指導の至らぬ点が多く、稚拙な文章も多いかもしれませんし、伝統や文化の継承という意味から見れば、
多分に独創的すぎるものも多いかと思います。しかし、書く意欲に支えられて、みんなねばり強く作品を
仕上げました。国語学習という面から見れば、書く力は確かに向上したと信じています。
この学習を機会に、生徒たちの心に、今まで以上に郷土への愛着がわけば大変うれしく思います。
尚、本学習は二学年の三学期に行なわれました。忙しさにかまけて、三年の今まで製本が遅れてしまい
ましたが、やっとこの度本になります。生徒諸君には、苦労し、頑張った学習の足跡を、じつくりふり返
ってみてもらいたいと思います。
昭和五十七年十月
池上 幸治
もくじ
1組 2組
お池のたたり―お池伝説より― 川らんべえの話と子供たち
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創作
遠山の民話
昭和五十七年十月二十一日発行
発行 遠山中学校 第三学年
印刷 株式会社秀文社
※掲載者からのおことわり
掲載にあたっては、個人情報保護のため創作者名を割愛しました。
また、原文どおり再現しましたので、読みにくい点等ご容赦ください。